3月8日 国際女性デー
「ミモザの花のように、強く、美しく、しなやかに——真の人権のために」 ミモザの花は、寒さに耐えながら春の訪れを告げる力強さと、風に揺れるしなやかさを併せ持ちます。女性の地位向上とは、単に権利を与えられることではなく、 社会のあらゆる場面でその力を存分に発揮できる環境を整えることです。 今なお、世界の多くの場所で、女性は十分な教育を受けられず、働く機会を奪われ、家庭や社会で不平等な扱い...
相続人なき遺産をどのように対処したらいいでしょうか?
相続はじめに 日本では、配偶者や子供のいない単身高齢者が増加しており、その方々が亡くなった際に、遺言書がない場合、その財産は最終的に国へ帰属することになります。このような遺産を「相続人なき遺産」といいます。 しかし、すべてがスムーズに国へ引き継がれるわけではなく、多くの問題が発生しています。 特に、土地や建物の相続手続きが行われず、所有者不明の不動産が全国的に増えていることが大きな課題となってい...
養子縁組前に生まれていた子に代襲相続権はあるのか? ~養子の兄弟からの相続について~
相続はじめに 相続法において、代襲相続というのは被相続人の血縁関係や家族関係を考慮した制度です。 最近の最高裁判例では、被相続人の親の「直系の子孫」でなければ代襲相続は認められないという判断が示されました。 (令和6年11月12日最高裁第3小法廷) この解釈により、養子縁組前に生まれた子供が相続権を引き継げないケースが注目されています。 このコラムでは、 ・代襲相続の基本的な考え方と目...
話し合いで離婚できない場合、離婚調停をしたほうがいいの? 離婚調停は時間がかかる?
離婚弁護士 喜多真秀 はじめに 「夫婦喧嘩は犬も食わない。」というのは古くから言われ続けてきた言葉です。この意味は、「夫婦の喧嘩は、だいたい些細なことが原因で起こり、すぐに仲直りするものであるから、仲裁などせずに放っておくことが肝要である。」と言われています。 しかし、夫婦喧嘩がすぐに仲直りできる程度のものを超え、仲裁しないと婚姻関係を修復できない程度にいたることもあります。このような程...
遺留分侵害額請求で、不動産を取得したい?
相続はじめに 遺留分侵害額請求は、特定の相続人が、侵害された相続分について、最低限保障される相続財産確保の制度です。 たとえば、妻と子供がいる方が、「財産すべてを妻に相続する。」という遺言を残して亡くなった場合、相続人間で不公平が生じることになります。このような場合に、子供は、侵害された相続分の一定割合について請求できる制度である「遺留分侵害額請求」ができます。 2020年の民法改正により、遺留...