夫婦別姓問題を考える——男女平等社会への道筋として

はじめに 現在の日本において、夫婦同姓は民法第750条によって法的に定められている。 つまり、結婚した際には、いずれかの姓に統一しなければならず、その結果、約96%のケースで女性が改姓している(法務省統計、2022年)。 この現実は、戦後80年近く経った現在においても、女性が「男性に従属する」構造が依然として社会制度に根強く残っていることを示している。 夫婦別姓は単なる“名前”の問...

みどりの哲学

みどりに託す、安心と再生の力 人の心には色がある。 怒りに染まれば赤く、沈黙すれば青く、そして、希望を抱けば、どこかにみどりが芽吹く。 色は、単なる視覚の情報ではない。人の感情や、記憶、そして未来へのまなざしを映し出す鏡でもある。 中でも「みどり」は、不思議な色だと思う。 赤や青がはっきりとした印象を残すのに比べて、みどりはどこか穏やかで、控えめで、しかし確かな存在感をもって...

挑戦!! 未来を支える法律事務所へ!

はじめに 「依頼者からの法的紛争解決」——それは、法律事務所の根幹にある使命であり、揺るぎない存在意義である。 迅速な解決、納得のいく解決、依頼者との緻密な連携、そして信頼関係の構築。 これらの一つひとつを丁寧に積み重ねることが、日々の業務の核心である。 しかし、今、私たちは次のステージに進むべきときにある。 社会全体が複雑化し、価値観が多様化するなかで、法律事務所の役割...

新緑の季節に思うこと

2025年5月6日  弁護士 川原俊明 森に入れば、目には見えない命の息吹を、全身で感じ取ることができる。 動物たちが活発に動き回り、生命の存在を視覚的に体感できる一方で、何の音も立てず、ただ静かに佇む木々や植物たちが、確かに呼吸し、新鮮な酸素を生み出している姿に、私はこの上ない感動を覚える。 彼らの生は、決して目立たない。しかし確かにそこに在り、絶え間なく世界を支えている。 ...

おやじの背中——未来を背負う子どもたちへ 同時に、 子供の不登校を心配する親に

子どもは、言葉よりも「背中」を見て育ちます。 叱ることでも、教えることでもない。ただ、背中で語る。それはつまり、生き方で語るということです。 毎日黙々と働くその姿、苦しくても歯を食いしばって立ち上がるその姿、誰かを思いやる優しさをふと見せるその姿 ―― 子どもは、私たちが思う以上に、それらを見て学び、吸収し、自分の中に刻み込んでいます。 いまの時代、子どもたちは多くの誘惑と孤独にさ...