年の瀬の笑いを、来年の活力に❣️
「年末大掃除と、記憶の断捨離」
年末恒例の大掃除。私は意気込んで押入れを開けた。
すると出てくる出てくる、「いつか使うかもしれない」モノたち。
壊れた延長コード、片方しかない手袋、説明書だけ残った謎の家電。
「これは思い出だから…」
そう言いながら一つずつ戻していく自分に、心の中のもう一人の私が言う。
「それ、思い出じゃなくて“未練”です」
勇気を出してゴミ袋へ。
すると不思議なことに、心まで軽くなる。
これは人生の縮図だ。
勢いに乗って、嫌な記憶も捨てようとしたその瞬間、
家族が一言。
「それは捨てられへんで。今年の忘年会の写真やから」
――結局、いちばん片づかなかったのは、自分の黒歴史でした。
「年越しそばと、人生の長さ」
年越しそばは、細く長く生きるため。
そう信じて、私は毎年“気合い”を入れて食べる。
今年は特別だ。
一年分の疲れをそばに託し、願いを込めてすする。
「健康で」「穏やかで」「トラブルなく」
ところが途中でむせた。
涙と鼻水が止まらない。
家族が言う。
「無理せんでええって」
その瞬間、悟った。
人生は“長さ”より“呼吸”だ。
一気に行こうとするから、むせる。
結局、ゆっくり食べ直し、無事完食。
年も無事越せそうだ。
…と思ったら、時計はすでに0時5分。
年はとっくに越していた。
――今年も私は、人生のタイミングを少しだけ外した。
「来年の抱負、今年の反省」
年末になると、必ず聞かれる。
「来年の抱負は?」
私は真剣に考える。
もっと健康に。
もっと余裕を。
もっと優しく。
完璧な答えだ。
我ながら感動する。
ところが家族が言った。
「それ、去年も言うてたで」
思い返せば、一昨年も言っている。
さらにその前も。
毎年同じ抱負。
私は反論した。
「でも少しは成長してるはずや」
家族は首をかしげ、こう言った。
「確かに成長はしてる。
ただし、“抱負を言うのが上手く”なっただけ」
――それでも私は来年も言うだろう。
成長しなくても、抱負だけは立派に。
2025.12.26 弁護士 川原俊明

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